除籍謄本の本籍地がわからない時というのは、
除籍謄本を取ったけど、前の本籍地がわからない場合と、
除籍謄本の本籍地がわからない場合の２通りあります。
そこでこの記事では、国家資格者である行政書士が、
除籍謄本の本籍地がわからない２通りの場合について解説致します。
除籍謄本を取ったけど、前の本籍地がわからない場合
除籍謄本を取ったけど、その前の本籍地がわからない場合、
取った除籍謄本が縦書きのものか、横書きのものかで、
見るべき所に違いがあります。
取った除籍謄本が縦書きの場合
取った除籍謄本が、下図１のような縦書きの場合、
①の冒頭欄の赤枠内に前の本籍地の記載がなければ、
前の本籍地を知りたい人の②や③の身分事項欄を確認します。
上図１の②や③で、前の本籍地を知りたい人の身分事項欄を見て、
「〇〇から入籍」という記載があれば、
〇〇に記載の所在地が、前の本籍地になります。
取った除籍謄本が横書きの場合
取った除籍謄本が、下図２のような横書きの場合、
①の戸籍事項欄に改製日の記載があれば、
この除籍謄本と同じ本籍地と筆頭者で、
改製原戸籍を取得する必要があります。
なぜなら、上図２の除籍謄本は、平成６年法務省令による改製によって、
新しく作り替えられたもので、１つ前の戸籍は改製原戸籍となり、
その改製原戸籍に前の本籍地が載っているからです。
なお、上図２の②や③の所に【従前戸籍】といった記載があれば、
そこに記載されている所在地も、前の本籍地ということになります。
下図３は、上図２の除籍謄本の1つ前の改製原戸籍を取得したもので、
①の冒頭欄に、〇〇から転籍という記載があり、
〇〇からに記載されている所在地が１つ前の本籍地となります。
除籍謄本の本籍地がわからない場合
除籍謄本の本籍地がわからない場合、
本籍地を調べる方法として、次の３つの方法があります。
- 親族に本籍地を確認する。
- 運転免許証のICチップ情報で本籍地を確認する。
- 本籍地の記載入りの住民票を取得する。
上記３つの方法を簡単に解説していきます。
１：親族に本籍地を確認する。
人が生まれた時には、親の戸籍に入籍するため、
親や祖父母、親の兄弟姉妹などの親族なら、
過去の除籍謄本などの本籍地を知っていることもあります。
過去の除籍謄本を１つでも取ることができれば、
取った除籍謄本の前後の戸籍を取っていくことで、
芋ずる式に除籍謄本等をすべて取ることも可能です。
２：運転免許証のICチップ情報で本籍地を確認する。
運転免許証を持っている人の場合、
過去の運転免許証や最後の運転免許証から、
本籍地がわかることがあります。
２００７年頃より前の運転免許証には、
その人の戸籍の本籍地が載っているので、
２００７年頃より前の古い運転免許証があれば、本籍地を確認できます。
また、現在の運転免許証には、ICチップが埋め込まれていて、
そのICチップ情報から、本籍地を調べることが可能です。
運転免許証のICチップ情報を確認できる端末は、
運転免許センターや警察署の免許窓口に設置されており、
手数料はかかりませんが、暗証番号の入力が必要となります。
もし、暗証番号が不明な場合などで、
暗証番号を３回間違えると、ICチップがロックされ、
そのままでは本籍地の情報などを確認できなくなるので注意が必要です。
３：本籍地の記載入りの住民票を取得する。
手数料はかかりますが、最後の方法として、
その人の住民票を取得して、
その人の戸籍の本籍地と筆頭者を調べる方法があります。
ただし、住民票に載ってくる本籍と筆頭者は、
その人の現在または最後の戸籍の本籍と筆頭者です。
その本籍と筆頭者の情報をもとに、その人の現在の戸籍謄本や、
死亡者の場合は、最後の戸籍謄本又は除籍謄本を取得するわけです。
なお、普通に住民票を取得しても、
本籍地や筆頭者は載ってきませんので、
本籍及び筆頭者入りの住民票を請求する必要があります。
除籍謄本の取り寄せでお困りのあなたへ
当サイトでは、具体的に次の４つのお困りの状況によって、
それぞれ簡単に解決することが可能です。
・ 亡くなった方の出生から死亡までの除籍謄本類の取り寄せでお困りの方はこちら
